Tiny Mythical Crusade ─OUTLINE─

Chapter 20  The simplest magic


 北の大陸へ向かう途中、不可解なことが起こる。何者かによってミレイの予知能力が遮断され、ギアの艦が操縦不能となる。 艦は第二ラインの通る無人島に何とか不時着したものの、大破。フレッドは視界に入った死神らしき影を追って森の奥へ突き進んだ。しかしその森には、侵入者を惑わす仕掛けが施されていた。追ってきたシルフィと共に、フレッドは森をさまようことになる。
 さんざん時間を費やした挙句に、仕掛けはギアの手によってあっけなく破られる。脱出した先で目にしたのは、ラインの守人──シルフィの祖先──が残した碑石であった。

 一方、復興支援のためファーレン本土に残ったクレスとルレオ。今までの短くない付き合いからか、二人はいつの間にか互いに心を許し合っていた。穏やかに過ぎる時間の中、彼女が見せる油断と信頼、その笑顔がスイッチとなりルレオはクレスの唇を奪った。
「何がありえねぇだ、馬鹿馬鹿しい。ありえねぇことなんかひとつもねーだろ」