Tiny Mythical Crusade ─OUTLINE─

Chapter 25  The Dream In Sacred Night


 死神討伐の前夜、ベルトニア王の好意によりフレッドたちの壮行会が開かれる。フレッドたちに助力した者という名目でファーレンにも招待状が出され、フレッドはニースやリナレス、といった懐かしい顔ぶれと談笑をかわしていた。
 そこへあろうことか、ファーレン第一皇女セルシナが現れる。彼女は皇女としてでははなくファーレンの一国民として謝罪にきたのだと言う。セルシナの行動に戸惑いを隠せないベルトニア王、そしてパーティの出席者たち。しかし彼らは若きファーレン皇女の覚悟に心を動かし、この場で友好を誓い合った。

 ダンスタイム強引に誘われ、フレッドはフィリアと慣れないワルツを踊る。自分の気持ちを包み隠さず話すフィリアに、 フレッドもようやく二人の新しい関係を築く一言を伝えることができた。
 フィリアとのやりとりがそう思わせたのか、伝えるべきことを伝える最初で最後の夜のような気がした。ダンスを終えたフレッドは、クレスを探して庭園にたどり着く。今までの思い出を振り返りながら、互いに言葉を模索するフレッドとクレス。
 感謝と激励とそれに勝る特別な感情を──想いを、ぎこちなく伝えられたそれを、クレスは優しく受け取った。
「変わったさ。お前はお前なりの磨き方でここまできたんだ。俺はお前を誇りに思うよ」