Tiny Mythical Crusade ─OUTLINE─

Chapter 15  The Responsibility


 ベルトニアへの帰途、船内でフレッドとクレスが言い争いを始めた。ニースを敵と見なすクレス、それに反発するフレッド、 些細なきっかけと様々な要因が連結して二人はいつになく互いに険悪であった。
 船はシルフィの巧みな誘導で、無事に第二ラインをまたぎベルトニアへ──。

 到着早々サンドリアから告げられたのはベルトニア王国軍による、ファーレンの制圧作戦だった。身内の犠牲を懸念したフレッドは、ここでもまた難色を示す。そしてそれがまたクレスの反感を買い、再び二人は言い争う。それは互いのプライドと価値観を否定しあうだけの、無為なものに変わろうとしていた。

 翌朝、仕切り直しとなった作戦会議にクレスは姿を現さなかった。会議の途中で、彼女が単独でベルトニア湾を出航したとの情報が入る。最終的に、彼らはクレスを追わず自分たちの成すべきことを果たすことにした。

 戦闘準備のため、城下へ買い出しに出るフレッドとルレオ、そしてシルフィ。
フレッドが店を出た瞬間にベルトニアの民に殴り飛ばされる。三人を包囲する民衆、彼らは先のルーヴェンス軍との戦闘で 「大罪」の犠牲になった者たちだった。隙をついて城まで逃げ切るも、フレッドの胸中には様々な迷いが生じていた。
「誰が死のうが関わんな。それがたとえ、俺でもお前でもだ」